体調を崩しまして、ぼんやりと部屋でテレビを見ておりますと、テレビで「ウミクワガタ」という生き物が紹介されていました。こんな生き物です。
どう見てもクワガタですね。男子の憧れです。僕は子どもの時から重厚感のあるTHE横綱、虫キングのカブトムシよりも、どこかスタイリッシュな雰囲気の漂うクールなクワガタ派でした。
不思議な事にこの「ウミクワガタ」はエビやカニの仲間で、森のクワガタ虫とは全く関係ないんです。海と森、住みかも種類も異なる生き物が、似た姿でそれぞれの環境に適応し過ごしている。すごい不思議だなぁ。と。人間もそのうちこのような姿に進化していき、、、なんて考えだしたら「大あご人間」なんてSFホラーが作れますね。
さて、なぜ植物はお腹へらないのか、なぜ魚は溺れないのか、なぜ鳥は電線に止まって感電しないのか、よくよく考えれば疑問はたくさんでわからない事だらけです。
仏教には「一見四水」という有名なたとえ話がありますが。生き物って面白い。
以前「不思議な生き物」という本のなかで、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」という生き物がいるという事を知り衝撃を受けた事があります。
みなさん口にその名を呼んでみてください。せーの、「トゲアリトゲナシトゲトゲ。」
私この名前大好きなんです。どーですか、口の中が気持ちいい感じしませんか?何回も口にしてみたくなりません?トゲアリトゲナシトゲトゲ。
あるの?ないの?
トゲ。
トゲトゲという生物にトゲのない種類のものが見つかり、「トゲナシトゲトゲ」という名がつき、今度はトゲのついた「トゲナシトゲトゲ」が見つかってしまったのでしょうか。
じゃぁ「トゲトゲ」と「トゲアリトゲナシトゲトゲ」の違いは、、、?
興味疑問がつきません。
調べてみると、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」と「トゲトゲ」は明確に違うみたいですが。
そもそも、「トゲトゲ」という名前も人間が勝手に生き物につけた名前です。
「あ、トゲトゲしたのおる!きょうからトゲトゲってよぼう!」
「あ!トゲトゲしてないトゲトゲ君がおる!!今日から君はトゲナシトゲトゲ君だ!」
「あーーーー!トゲトゲしてるトゲナシトゲトゲ君がいるーーーーー!今日から君はトゲアリトゲナシトゲトゲ君だーーーー!」
トゲトゲ君やトゲナシトゲトゲ君やトゲアリトゲナシトゲトゲ君のほうからすれば、
「このでかい奴らは、なーんでトゲトゲトゲトゲ、トゲトゲトゲトゲいうとるんじゃろうか、、、やかましい。変な奴らだなぁ。やかましいから今日からこいつらはトゲトゲ君やな。」なんて思ってるかもしれません。
仏法に伺うと、
あの人にはあれが有る。あの人にはこれが無い。自分にはこれが有る、自分にはこれが無い。
こうやって他や自分をあるなしで分けてみる見方、有無にとらわれる見方というのは実は迷いの見方なんです。
仏様の見方は私のように有る無しにとらわれて隔てる見方でありません。
さて、さて、つまりなにが言いたいかと申しますと、、、
このコラムには丁寧さが無い!格式がない!なんて、、、トゲトゲ言わないでよネ、おあとがよろしいようで。南無阿弥陀仏。