みんな違って有難い 【根来 暁】

のっけから告知で申し訳ありませんが、第四回真宗合同布教大会が、2月21日(金)真宗興正派本山興正寺内の興正会館で開催されます。午前9時半から午後5時半まで、13名の方の法話、感話を一日でお聴聞できるご縁です。ぜひご一緒にお念仏申させていただきましょう。

seppou2年前のある大谷派僧侶のFacebookでの「東西本願寺合同の布教大会をやりたい」という一言を見て、私が「それ、おもしろそうじゃない。できますよ」ってコメントして始まった企画でした。
広島県はほとんどが本願寺派の寺院ですので、いろいろな大谷派の方と、ゆっくりと話す機会があまりありませんでした。そして、断片的に聞く話しを通して、「同じ真宗でも、やっぱり違うんだな」ということばかりが気になっていたことです。だから、東西本願寺合同で何かをすれば、違いがはっきり分かって、よりおもしろいんじゃないかと思ったのです。
企画が進むにつれて、「東西だけでなく、真宗の各派、単立のお寺も合同で」ということになり、いままで聞いたことのない宗派の法話もお聴聞でができる、とワクワクしたものです。

そして、第一回大会当日、お聴聞をさせていただいた結果は、お念仏に出遇えたということは、他人も私も何の違いもない、ということでした。「南無阿弥陀仏」の響きは、性別や年令、地域や育った環境、そして僧侶や門徒、あらゆる違いを超えて届いていたのです。そしてその違いに差を感じていたのは、自分の方だったんだなと思わせていただきました。会場内でのお念仏の響きによって、「違いがあっておもいしろそうじゃないか」という私の思いは、「違いがあっても、みんな同じで有難い」という思いへ変えられたのです。

いろんな出来事を、私の側から考えれば、「私とあの人とは違う」という結論にしかならないのが、私のものの見方です。そこには必ず「差」がおこります。「多い、少ない」「長い、短い」「深い、浅い」「善い、悪い」……などなど。しかし私の思いを超えて届いてるものがあり、そして同じものが目の前の人にも届いていると聞かされたとき、違いがあって有難いと、認め合っていける場が与えられるのではないかと思います。

2月21日は、一聲でも多くのお念仏を一緒にお聞かせいただきましょう。

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「みんな違って有難い 【根来 暁】」への1件のフィードバック

  1. コラムもいいですが、イラストもステキですね。
    毎回、合同布教大会で皆さんと一緒にお聴聞できることが楽しみになってきてます。

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